今まで見たことない灯りひとつない
うっすらとした闇の中にある街と不気味な静寂・・・。
僕が住んでいた寮は、
神戸市と明石市のちょうど堺くらいにあり、
眼下には高速道路や街を見渡せるような場所だった。
外に出ても、高速道路を見渡しても、
いつもはひっきりなしに行き来している車が、
一台も走っていない。
街は見渡す限り、灯りひとつついていない。
「こんなのはじめてやな。」
みんなで、お互いの無事を確認しあいながら、
これからどうしようか話をしていた。
話をしているうちに、夜がなんとなく明け始める。
「どれくらいの地震だったんだろう?」
それを知りたくてもずぅーっと停電でテレビも見れず、
部屋にも戻るのも怖いので、寒くて友達の車の中へ入る。
「そうや!車のラジオがある!」
いつもは何気なく聞いていたラジオも、
こういう状況では情報を得る唯一の手段だった。
ラジオ「・・・今日午前5時46分頃、淡路島沖を
震源として、M7.3の地震が発生しました。
地震による揺れは、阪神間及び淡路島の一部に
おいて震度7の揺れを観測したほか・・・」
「し、震度7ぁ!」
ラジオを聞いて一同愕然とした。
震度7なんて・・・聞いたことない。
(僕らの寮は、神戸と言ってもほとんど明石市に位置する。
その明石と淡路島をつなげた全長3,911mで、
世界最長の吊り橋で有名な明石海峡大橋が有名)
ということで、ラジオを聞いてみんなこう思った。
「ここは淡路沖に近いから、俺たちのところが
一番ひどい(被害にあった)ところだったんだ。」
それから、みんなで街を歩いて見て周った。
何件か古い空き家が潰れていたり、
コンビニがガラスが割れて店内もぐちゃぐちゃに
なっていたり、ひどいことが起きたな、
と、惨状を見てあらためて感じていた。
(それでも、火事が起きたり、
だれかが生き埋めになっているとか、
そこまで酷い状況ではなかった。)
寮に戻って、みんなで瓦礫の片づけをしていた。
8時前くらいだったか、以外にも早く停電が復旧した。
みんなであわてて部屋に戻った。
この地震が一体どんなニュースになっているか、
みんな知りたかった。
ブチンッとテレビのスイッチを入れる。
ブラウン管のごついガラスの画面が
グレーからカラーにかわり、そこに写しだされた
ヘリコプターから中継されている映像を見て、
みんなまたまた愕然とした。
「ええぇー!!!」<つづく>
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タグ : 阪神大震災 体験談